映画『ゼロ・グラビティ』を観ました (´；ω；｀)イイワ・・・コレ♪

『ゼロ・グラビティ』　原題： GRAVITY
２０１３年　アメリカ・イギリス製作　
アルフォンソ・キュアロン 監督作品　９１分
出演：　サンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー
　　　　　エド・ハリス


さらっとあらすじ

地表から600キロメートル離れた宇宙で、ミッションを遂行していたライアン・ストーン博士（サンドラ・ブロック）とベテラン宇宙飛行士マット・コワルスキー（ジョージ・クルーニー）。
美しく静寂に満ちた宇宙空間で作業する二人だったが、突然他国の人工衛星が爆破され、その無数の破片が凶器と化して襲い来る。
地球に戻る交通手段であったスペースシャトルを失い、残された酸素も2時間分しかない絶望的な状況で、彼らは懸命に生還する方法を探っていく。


無慈悲な程に美しい予告編もどうぞ




それでは感想です。
基本私の映画記事はネタバレ必至なので宜しく

この作品は９１分という、比較的コンパクトな出来です。
が、内容はとても濃かったです！
作品の流れとしては、　　宇宙空間で不測の事故発生。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　☟

　　　　　　　　　　　　　　　地球へ生還する為に力を尽くす。

・・・・といった、とてもシンプルな作品ではあるのですが、その過程がとても深かったです。
これはもうシンプルなだけに、感想は観た人それぞれの感じ方によって幾らでも変化するでしょうね。
そしてとにかく宇宙空間の映像が美しい。

心地よい静寂に満ちた宇宙空間の中で、地球がとにかく奇跡のように美しいです。
これはSF好きや天体好きの人には堪らないですね

ジョージ・クルーニーの小噺は、三谷幸喜シリーズの『赤い洗面器を頭に乗せた男』に通じるものが有って面白かったです。
で、結局ジョージ・クルーニー演じるマットの小噺、『妹が手をつないでいた、半ズボンをはいた毛むくじゃらな小男。明らかに人間じゃない』・・・のオチは何だったんだと（笑）
その毛むくじゃらの小男の正体が気になっちゃって
そんな見所もありです。

予告にも有りますが、大破した人工衛星の欠片に襲われるシーンが、とても怖いです。
当たったら体の一部が吹き飛ぶどころか、全身が粉々になりかねないような金属の塊が、ビュンビュン飛んで襲ってくるんですよね。
そんなものが鼻先をかすめて高速で飛んでいくという・・・・

サンドラ・ブロック演じるライアンは、幼い娘を不慮の事故で失い、生きる希望をなかば失いかけていている・・・という設定。
その辺の心理描写もとても良かった。
そんなライアンは何度も生死の境目を綱渡りするような、限りなく生存率の低い状況下でのサバイバルを要求されます。
とても淡々と表現されているので錯覚してしまいそうですが、本当に奇跡のように生と死がスレスレで別れるような場面が何度も有るんですね。

ここのシーンがとっても好きです。
ライアンがまるで母の胎内にいる胎児みたいです。
鍛え抜かれた体は限りなく生命力に溢れているけれど、今ひとつ生への執着心に欠けている。
ライアンは絶望的な状況下で生きる希望を見失います。
（だって、ここで死ねれば愛する娘に逢えるから・・・）

酸欠で朦朧とした意識の中でマットと会話するシーンが素晴らしい。
彼女の作り出した幻影なのか、本当にマットが会いに来たのかは、観る人に委ねています。
観た方は分かるかと思いますが、最初の方でライアンを助けに来たマットですが、もうここから幻影だって可能性も有ってね。
ライアンの呼吸が1度止まる描写も有るし・・・
あの時点で独りきりだったのかもしれなくて・・・

一度は生きることを諦めたライアンが、必死に生きようと足掻くラストは本当に感動的でした。
↑の、まるで胎児のようなライアンの映像や、無線から流れてくる異国の子守唄が象徴的です。

この人は絶望の中から、もう一度生まれ直すんだと。
この先何度となく彼女の心を傷つけ、打ちのめす出来事が降りかかってくるのかもしれない。
それでもマットが言ったように、これから自分の人生を強く生きるんだね。
結末も書いてしまいますが、数多の死線をくぐり抜けて地上に降り立つライアン。
彼女の生命力と希望に満ちた肉体、表情がとても美しかったです

人それぞれ好みが分かれるでしょうが、私はこの『ゼロ・グラビティ』とても好きな作品です。
ちょっとM・ナイト・シャマラン監督の『サイン』のラストを思わせるようなラストだと思いました。
なんか酷評する方も多いですけど、『サイン』はとっても好きな作品なんですよ。
（『シックスセンス』意外認めてもらえない風潮が哀しい・・・）
生きる希望（信仰）を取り戻した牧師と、ライアンが重なります。
二人とも一度は生きる希望を見失いますが、先の人生を強く生きて行く所が特に。
シャマラン監督の作品は『アンブレイカブル』、『ヴィレッジ』なんかも好きです

タグ：ゼロ・グラビティ サンドラ・ブロック ジョージ・クルーニー エド・ハリスの扱いがなんたることか・・・ GRAVITYの意味を考えると更に面白い