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小説『女奴隷は夢を見ない』の感想○| ̄|_おぅ・・・ [読書]

夏真っ盛りだし、ホラー小説の感想でも書こうかな・・・と思ったのですが、半端なホラー小説が泣きながら裸足で逃げ出すレベルの(?)、モヤモヤ・バッドエンディング小説の感想にしてみました[かわいい]


※ 出来るだけオブラートに包んだような表現を心がけて感想を書いていますが、女奴隷、性暴力と聞いて嫌悪感を抱く方は、この先を読まないことをお勧めします。


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『女奴隷は夢を見ない』
光文社文庫  大石圭 著



【感想】

この作品はとにかく性暴力の描写が、私にはキツかったです(´・ω・`)
作品が怖いというよりは作品の登場人物に対しての憤りや嫌悪感の方が強かったです。
この作品は複数の女性が違法に奴隷商へと売られ、奴隷市場の競りにかけられます。


奴隷商へと売り飛ばされた、とある28歳の女性は元モデル。
彼女は顔も美しくスタイル抜群ですが、女奴隷としての市場価値が有るのは十代なかばから20代後半くらいまで。
ギリギリなのです。
しかもかなり気が強い。
下手をしたら買い手が付かないし、運良く売れたとしても反抗的な奴隷は客からクレームが来て返品です。
反抗的な態度をどう改めさせるか・・・・

調教師の手により教育!!(°д°)

ここがもう・・・かなり私には描写がキツかったです(´;ω;`)
ええもう、暴力ですよ。
既に奴隷売買自体が違法行為です。
調教の手段も勿論、違法行為のオンパレードですわ。
つーか普通に強姦で拷問じゃんか。
調教師が淡々と女性を暴力で洗脳していく様の、なんとも醜悪なこと。
自分の存在価値は、客に高値で競り落とされることなんだ!とまで女性に思い込ませます。


奴隷商人たちの描写も多かったです。
この作品では奴隷商人たちを、只の悪人としては書いていないのですよ。
下手したら、こいつら・・・ちょっと気のいい奴らじゃね?くらいに思える感じ。
奴隷商人だなんて人権無視の職業ながら、愛情や友情、良識や正義感なんかも一人前に持ち合わせてるから困っちゃう。
作品中、何が不快かって、そこが一番不快だったからもう大騒ぎです。 ←?

とある富豪の変態ヒヒジジイに買われてしまった東南アジア系の女性。
ド変態のやることは一つです。
奴隷として買った女性を生かすも殺すも自由。
何をしたって許されるのです。(いや、法的には完全アウトだけど!ヽ(`Д´)ノ
満足に食事も休息も与えずに壮絶な暴力を加え続ければ、人間がどんなことになるかは一目瞭然。
弱って起き上がる事すら出来なくなった女性は、奴隷商に下取りされます。
下取りって・・・
もう人間の扱いじゃないです。
ド変態ヒヒジジイの描写も酷いものですが、私が一番不快だったのは奴隷商人の一人(男)が、虐待されて瀕死の女性を見てヒヒジジイに対しての怒りを露わにする所でした。

え!?
あんたどのツラ下げて怒ってんの!?(°д°)

売ったのお前らじゃん。
こんな変態に売られたら女性がどんなことになるかなんて、想像くらい出来たでしょ!?
しかもあんたそれで賃金得て生きてんでしょ!?
それにも関わらず何言ってんだこのトンチキは((((;゚Д゚))))

更に驚くことに、この勘違い奴隷商はこの瀕死の女性を自分で看病して一緒に暮らしたいとか抜かすんですよ!

もう助けてドラ○もーーーん!!
・゜・(ノД`)・゜・

読んでるこっちは藁にもすがる思いで未来の世界の猫型ロボット召喚したいぐらいの勢いだよ・・・・トホホ・・・・
でもこの勘違い奴隷商の悲惨な末路を、ちゃんと想像出来るような流れにしてあるのも良かったです。
いやもう、そうじゃなかったら私は許さんぞ君ィ!!ヽ(`Д´)ノ


そしてとあるド変態IT長者に買われた東南アジア系の女性。
この子はなかなかの根性を見せてくれた![パンチ]
壮絶な暴力を繰り返し受けると、人間は無気力状態に陥って、反抗したり逃げ出したり出来なくなるんだそうですね。
これは人間だけに限らず、虐待された動物にも見られる現象だそうです。
それでもこの女性はド変態IT長者の一言で、その呪縛から解き放たれるんですよ。
当然前向きで思いやりのある一言なんかじゃないですよ。
彼女を侮辱する暴言です。
皮肉にもそれが彼女の心の奥底の尊厳を、荒ぶる狂気を呼び覚ます。
この直後の描写が・・・申し訳ないけどスカッとしました![ぴかぴか(新しい)]
これくらいに 




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(爽快感イメージ画像[猫]

前述の勘違い奴隷商は、このド変態IT長者と同じ末路を辿っちゃえば良いな~[ハートたち(複数ハート)]
(相当ストレス過多なコメント[黒ハート]


奴隷商の若社長もなかなかにパンチのきいた男でした。
なんと自分が商品として扱う盲目の少女に恋をします。     

(°д°)白目

もう貴様の恋心なんざ、心底どうでもいいよ!(本音)

この少女は物心ついた頃から奴隷としての教育を受け、男性を喜ばせる術を読み書きを身につけるが如く教え込まれた少女です。
奴隷として育った記憶しかないので、自分の行為に羞恥心は皆無です。
ですが純粋で心優しく美しい少女。
奴隷商のバカ旦那は何の因果かこの子に恋をするのですが、これでこの呪われた職業の罪の重さを、嫌というほど味わうのです。
このアホ旦那は捨て猫を拾ってきて育てるような、一見穏やかな好青年風ですが、泣き叫んで助けを求める女性たちを見ても、痛めつけられた瀕死の女性たちを見ても、大して罪の意識なんて感じないようなヴァーチャル男です。
そんな奴隷商人の若旦那が、愛する盲目の美少女が買い手の元へと送られる日に、一生ものの拭いきれない罪悪感や後悔を感じることになったかと思うと・・・・

スミマセン、奴隷商人ざまあ!!!としか思えませんでした。
いやもう奴隷商人に全く共感できませんでしたし、する必要もないな(*゚▽゚*)[かわいい]


そんなモヤモヤドロドロ・バッドエンディング小説です。
胸クソ悪い話が好きな方にはお薦めします[猫]
私は3年以上前に読んだ作品ですが、二度と読みたくないと思ったので、再読はしていません。
それでも鮮明に記憶に残ってるから凄い。
作者としてはしてやったりなんだろうけど、一生記憶に残ってたりしたら嫌だなあ・・・_| ̄|○




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