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魔女と夕日と幼き日☆ [読書]

今日は私の大好きな児童文学の話をしましょう[かわいい]
安房直子(あわ・なおこ)さんの『南の島の魔法の話』です。
短編集で講談社文庫から出版されております。

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この本と出会ったのは、私が小学3年生の頃です。
当時の小学校では夏休み、冬休み、春休みの読書感想文用に、
推薦図書や、児童向けの本を昼休みなんかに販売してたんですね。
年に3回くらいで、期間はそれぞれ1週間くらい、小学校の玄関
ホールに特設の本屋さんが出来る感じです。
なんか、バザーみたいでわくわくしながら本を選んだものです[わーい(嬉しい顔)][黒ハート]
当時から本好きだった私は、図書館で本を借りたり、本屋さんで
購入したりしていましたが、この学校で販売する児童文学が
特に大好きでした。
この作品は当時とても気に入っていた作品で、何度も読み返し
ました。
でも成長するにつれて、色々なものに興味を持ち始め、私の世界も
広がってゆくにつれ、何時しかこの本の存在を忘れていたんです。
中学2年生の時に家をリフォームしたのもあり、大事にしていた
この本もきっと処分してしまったのだと思います。
長らく、この本のことを忘れていました。
でも、本当につい最近、ふとこの本のことを思い出したんです。
覚えていたのは、安房という苗字と不気味な魔女や妖精、不思議な
話の断片だけでしたが・・・
で、ネットで調べてみたらヒットするヒットする!やはり有名な方
だったんですね。
そして、Amazonで再度購入・・・いやあ・・・感動でした[もうやだ~(悲しい顔)]
読むたびに記憶が蘇る蘇る[ぴかぴか(新しい)]
記憶の泉が滔々と湧きあがり、当時の感動が再び味わえました。

私が特に好きだったのは『沼のほとり』です。
私は当時から、やはりホラー好きでした(笑)[手(チョキ)]
(そう言えばホラー映画の『サスぺリア』もこれぐらいの年頃で
楽しんでたような・・・)

小学生の女の子・京子が、夕暮れ時に友達数人と、かくれんぼを
します。京子が鬼で、お約束の掛け声「もういいか~い」と唱えると、
遠くから聞きなれない声で「もういいよ~」と返ってくるんです。
でも、辺りには一緒にかくれんぼをしているはずの、ともだちの
気配は一切ない。・・・おかしい・・・
誰が答えているんだろう。
声のする方に京子が向かうと、そこには沼を住処にする魔女が
いて、既に他の子どもたちを魔法で蛍に変えて捕獲していた・・・

という感じの話です[黒ハート]も~どうですか!このミステリータッチの
ホラーなかんじは!!堪らんです!(笑)
で、このあと京子は何とか勇気を振り絞り、魔女から友だちを救い
出して終わるのですが、なんとも安房直子という人は余韻の残る
文章の終え方をする人です。
結末は想像できますが、ハッキリと書かない手法と言いますか。
これって、児童文学にはとても重要な要素だと私は思います。
子どもって本当に想像力にかけたら大人なんて、到底太刀打ち
できない。想像させることは、大切なんです。
文章の一言一句から、その子なりに自由な発想で想像するん
ですよね。私もそうでした。
この後、私は勿論ハッピーエンドを想像しましたが、人によって
は魔女に再び捕まってしまうだの、新たなる戦いが!みたいな
想像をする子もいるだろうし。
謎の怪人登場!怪しげな仙人も登場!魔女が巨大化して!
みたいな[ぴかぴか(新しい)]   そして伝説へ・・・(まだ言うか)

この他にも『夕日の国』が好きでした[黒ハート]
夕暮れ時の空って、とても美しいですよね。
物悲しく感じることも有りますが、そこがまた良いのです。
でも、日中の青空や、夜の闇が有るからこそ、夕暮れの空が
美しく思えるわけですよね[わーい(嬉しい顔)][黒ハート]
毎日何時でも夕暮れ空は辛い。

安房直子さんの作品は他にも読んだ記憶があるので、少しずつ
子どもの頃の記憶の糸を手繰り寄せるように、探して行こうと
思っています。
その話はまた何時かの機会に・・・[黒ハート]
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